「子どもにもAIを使わせてみたいけれど、何を使えばいいのか分からない」
そう思っている方は少なくないと思います。
実際、多くのAIサービスには年齢制限があり、小学生がそのまま使えるものはほとんどありません。
そのなかで、ほぼ唯一の例外がGoogleの「Gemini(ジェミニ)」です。
この記事では、Geminiとはどんなものか、なぜ子どもでも使えるのか、
そして安全に使うための設定方法と親子のルールまで、まとめてご紹介します。
なお、そもそも小学生にAIを使わせるべきかどうかで迷っている段階であれば、小学生にAIを使わせるべき?メリットと、依存への不安に答えます を先にお読みください。
そもそもGeminiとは
Googleが作った対話型AI
Geminiは、Googleが開発した生成AIです。
「生成AI」とは、入力した質問や指示に対して、自然な文章や情報を作って返してくれるAIのこと。
ChatGPTと同じジャンルのサービスだと考えると分かりやすいと思います。
Geminiでできること
- 質問への回答 … 「光合成って何?」「どうして1日は24時間なの?」など
- 宿題のサポート … 算数の解き方の説明、感想文のアイデア出しなど
- 文章の作成・添削 … 下書きを作る、書いた文章をチェックしてもらう
- アイデア出し … 自由研究のテーマ探しなど
- 翻訳・語学学習 … 英語の意味を聞く、例文を作ってもらう
- 調べもの全般 … 気になったことを会話しながら掘り下げる
どこで使えるのか
- Androidのスマートフォン・タブレット
- iPhone / iPad
- パソコンのWebブラウザ
どの端末からアクセスできるかは、保護者がファミリーリンクで管理できます。
なぜGeminiは子どもでも使えるのか
主要なAIの年齢制限を比べると
まず、他のサービスとの違いを整理しておきます。
| AIサービス | 年齢制限 | 13歳未満は |
|---|---|---|
| Gemini(Google) | 原則13歳以上。ただしファミリーリンクあり | ✅ 保護者管理のもとで利用可 |
| ChatGPT(OpenAI) | 13歳以上(18歳未満は保護者の同意が必要) | ❌ 利用不可 |
| Copilot(Microsoft) | 13歳以上 | ❌ 利用不可 |
| Claude(Anthropic) | 18歳以上 | ❌ 利用不可 |
このように、13歳未満の子どもが公式に使えるメジャーな生成AIは、現時点ではGeminiがほぼ唯一という状況です。
年齢制限は変更されることがあります。この表の情報は執筆時点のものです。
実際に使い始める前に、各サービスの公式ページで最新の条件をご確認ください。
GeminiだけがOKな理由
① 「ファミリーリンク」という基盤がすでにあった
Googleはもともと、子ども向けGoogleアカウントを保護者が管理するためのファミリーリンクを長年提供してきました。
アプリの使用制限、スクリーンタイムの管理、位置情報の確認など、
子どものデジタル利用を管理する仕組みがすでに整っていたため、そこにGeminiを組み込むことができました。
② 子どものデータはAI学習に使わないと明言している
Googleは、13歳未満の子どものGemini利用データをAIモデルの学習に使用しないと公式に明言しています。
「子どもがAIに話した内容が、勝手に開発に使われるのでは」という心配をしなくて済むのは、保護者にとって大きな安心材料です。
③ 子ども向けの専用フィルターがある
18歳未満のアカウントには、成人向けとは別の強力なコンテンツフィルターが自動で適用されます。
ただし、フィルターは完全ではありません。Google自身も、すべてのケースで有害な出力を防げるわけではないと認めています。
「AIに任せれば安全」という考え方は禁物で、保護者が利用状況に目を向けることが前提になります。この点は後述の「ルール」で改めて触れます。
年齢ごとにできることの違い
Geminiは年齢によって使える機能が変わります。
| 機能・制限 | 13歳未満 | 13〜17歳 | 18歳以上 |
|---|---|---|---|
| 利用方法 | ファミリーリンクでの許可が必須 | 基本的に本人判断(管理も可) | 制限なし |
| テキストでの対話 | ✅ | ✅ | ✅ |
| 宿題・学習サポート | ✅ | ✅ | ✅ |
| コンテンツフィルター | ✅ 強(自動適用) | ✅ 強(自動適用) | — |
| 画像生成 | ❌ | ❌ | ✅ |
| 「OK Google」音声起動 / Voice Match | ❌ | ❌ | ✅ |
| アクティビティの保存 | ❌ | ✅ | ✅ |
「音声で質問する」は、13歳未満でもできます
上の表にある「音声起動」は、端末に話しかけてアシスタントを呼び出す機能のことです。
これとは別に、入力欄のマイクボタンを押して、話した言葉を文字にする「音声入力」があります。
こちらは使えるので、キーボードが打てないお子さんでも質問できます。
当教室でも、この方法で質問している生徒がいます。
13歳の誕生日に何が起きる?
13歳になると、Googleからお子さん宛に「自分でアカウントを管理するか、引き続き保護者に管理してもらうか」を選ぶよう促すメールが届きます。
親子でAIとの関わり方を話し合う、良いタイミングになります。
子どもとGeminiを使う、実践例
小学生が実際に使う場面をいくつか挙げます。親子で一緒に試してみるのがおすすめです。
宿題・学習のサポートに
使い方の例:「台風はなんで回るの? 小学生にわかるように教えて」
答えをそのままコピーするのではなく、「なるほど、それをどう言葉にしようか」という思考の出発点として使うのが理想です。
「AIに聞いた内容を、今度は自分の言葉で説明してみよう」と促すと、学習効果が高まります。
自由研究のアイデア出しに
使い方の例:「夏の自由研究のテーマを10個提案して。理科が好きで、家でできるもので」
「何も思いつかない」という状態から抜け出すのに役立ちます。
AIが出した案を参考にしつつ、最終的には自分が一番興味を持てるものを選ばせましょう。
作文・感想文の壁打ちに
使い方の例:「読書感想文を書きたい。あらすじはこうで、一番印象に残ったのはここ。どんな構成で書けばいい?」
文章そのものを作ってもらうのではなく、構成や書き方のアドバイスをもらう使い方がおすすめです。
書くのはあくまで自分、という意識を持たせましょう。
気になることを深掘りする
使い方の例:「恐竜はなぜ絶滅したの? 一番有力な説を教えて」
図鑑では調べにくい「なぜ?」「もっと詳しく」を、会話しながら掘り下げられるのがAIの強みです。
質問の仕方そのものを練習する
そして実は、上の使い方以上に大切なのがこれかもしれません。
Geminiは、曖昧に聞くと曖昧な答えしか返しません。
どう聞けば欲しい答えが返ってくるかを試行錯誤する経験そのものが、学びになります。
質問する力をどう育てるかについては 子どものAIの使い方|質問する力の育て方と、AI・人の使い分け で詳しくお話ししています。
子どもと決めておくべきルール
使い始める前に、親子で一緒にルールを決めておきましょう。
「禁止」ではなく「一緒に決める」というスタンスが、納得感と責任感につながります。
① 個人情報は入力しない
名前・住所・学校名・電話番号など、個人を特定できる情報は入力しないことを徹底します。
「AIに話しかけた内容は、外に出ていく言葉だ」という感覚を持たせることが大切です。
② 答えをそのままコピーしない
AIが出した文章を、宿題や作文にそのまま貼り付けるのは「自分の力でやった」とは言えません。
AIはヒントをくれる道具、最終的に書いたり考えたりするのは自分、というルールにしましょう。
③「おかしい」と思ったら保護者に見せる
フィルターがあっても、不適切な回答が出る可能性はゼロではありません。
「変だな」「怖いな」と感じたら、すぐ画面を見せてほしいと伝えておきましょう。
このとき重要なのが、「見せたら怒られる」ではなく「見せてくれてありがとう」という空気をつくることです。
ここが崩れると、子どもは隠すようになります。
④ AIは「間違える」ことを知っておく
AIは、自信を持って間違ったことを言うことがあります(これを「ハルシネーション」と呼びます)。
「AIが言っていたから正しい」という思い込みは禁物です。
「本当にそうかな?」と別の方法でも確認する習慣を、一緒に育てましょう。
ルールは、繰り返し確認する場があると定着します
正直なところ、ルールは一度決めただけでは守られません。
当教室でも、AIを使う際のルールを設けています。
個人情報を入力しないことをはじめ、ネットリテラシーについても教室の中で扱っています。
家庭と教室のように、同じルールを確認する場が複数あると定着しやすくなります。
逆に、家庭だけで抱え込む必要はない、とも言えます。
ファミリーリンクでGeminiを設定する手順
事前に確認すること
- 保護者のスマートフォンにファミリーリンクアプリが入っていること
- お子さんのGoogleアカウントが、ファミリーリンクで管理される子どものアカウントとして設定済みであること
まだの場合は、子どものGoogleアカウントの作成から始めてください。
なお当教室でも、AIのアカウントは保護者の方に用意していただいています。
保護者の管理下に置くことが前提の仕組みなので、ここは省略できない部分です。
設定手順
Step 1:ファミリーリンクアプリを開く
保護者のスマートフォンでファミリーリンクアプリを起動し、管理したいお子さんのアカウントを選択します。

Step 2:「コントロール」から設定画面へ
メニューから、「アプリ」または「Gemini」の項目を探します。

Step 3:GeminiへのアクセスをONにする
「Gemini」の項目を見つけ、アクセスを「オン」に切り替えます。
設定が完了すると、保護者のメールアドレスに通知が届きます。

Step 4:子どもの端末でGeminiを開く
お子さんの端末でGeminiアプリを起動(またはブラウザでアクセス)します。
初回起動時に、若いユーザー向けのガイダンスが表示されます。
アクセスは、いつでもオン/オフを切り替えられます。「今週はテスト前だからオフにしておこう」といった調整が、保護者側からいつでも可能です。
よくある質問
Q. 子どもが勝手に長時間使ってしまわないか心配です
ファミリーリンクにはスクリーンタイムの管理機能があり、Geminiへのアクセス自体を保護者がオフにすることもできます。
時間で区切りたい場合も、端末の利用時間設定と組み合わせて管理できます。
Q. タイピングができない子でも使えますか?
使えます。
入力欄のマイクボタンから、話した言葉をそのまま質問にできます。
当教室でも、この方法で質問している生徒がいます。
Q. 親も一緒に使ったほうがいいですか?
最初のうちは、そのほうが確実です。
「こう聞くとこんな答えが返るね」「これ本当に合ってるかな?」と会話しながら使うことで、健全な付き合い方が自然に身につきます。
Q. ChatGPTを使わせるのは本当にダメなのでしょうか?
規約上、13歳未満は利用できません。
保護者のアカウントで隣について一緒に使うのであれば別ですが、子ども単独で使わせる形は避けるべきです。
Q. 学習に使わせても、考える力は育ちますか?
使い方によります。
答えを写す使い方なら育ちませんが、「どう聞けば知りたいことにたどり着けるか」を考えながら使えば、思考の量はむしろ増えます。
この違いについては 小学生にAIを使わせるべき?メリットと、依存への不安に答えます で詳しく整理しています。
まとめ
Geminiは、ファミリーリンクを通じて13歳未満の子どもでも利用できる、ほぼ唯一のメジャーな生成AIです。
- 13歳未満はファミリーリンクでの保護者管理が必須
- 子どものデータはAI学習に使われないとGoogleが明言
- 画像生成や音声起動など、一部機能には制限がある
- ただし入力欄のマイクからの音声入力は使えるので、タイピングができなくても質問できる
- フィルターは完璧ではないため、親子での対話が引き続き大切
AIは、使い方次第で学びを大きく広げてくれる道具です。
ただしそれはあくまで道具であって、使いこなすのは子ども自身です。
最初は一緒に使ってみて、「これはどう使うといいかな?」「この答え、ちょっと変じゃない?」と対話しながら、親子で付き合い方を育てていってください。
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「設定はできたけれど、実際にどう使わせればいいのか分からない」——ここでつまずく方は多いと思います。
プログラミング教室『ぽてぽーと』では、AIを使う場面を授業の中に意図的に設けています。
- まずAIで調べる、それでも分からなければ先生に聞く — この順番を習慣にしています
- 「AIにはなんて聞いた?」から始めます — 答えではなく、調べ方を一緒に組み立てます
- AIを使うときのルールも一緒に確認します — ネットリテラシーについても教室で扱っています
ぽてぽーとの授業は、一般的な教室とは異なり、
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