習い事を探していると、ときどき「通い放題」という形式を見かけます。
多くの教室は「週1回・1時間」のように回数が決まっているので、めずらしい形だと思います。
そして最初に浮かぶのは、たぶんこれです。
たくさん来られたほうが、お得ということ?
そこが、この記事でお伝えしたい部分です。
当教室は通い放題ですが、「たくさん来られること」を価値だとは考えていません。
むしろ本当の価値は、逆のところにあります。
通い放題の価値は「たくさん来られること」ではありません
実際、毎日来る子はいません
先に、当教室の実態をお伝えします。
通い放題ですが、毎日来ている子はいません。
多い子で2〜3日に1回。週1回のペースの子もいます。
回数の上限がなくても、実際に来る頻度はこのくらいというのが正直なところです。
「せっかく通い放題なんだから毎日行きなさい」とはなりません。
というより、そうならないほうが健全だと考えています。
本当の価値は「来なくていい日があること」
では何が価値なのか。
乗らない日に、来なくていいことです。
回数が決まっている形式では、その日に行かなければ、その分が消えます。
だから「行かなきゃもったいない」という気持ちが生まれます。
ですが子どもには、気分が乗らない日が必ずあります。
疲れている日も、他のことに夢中な日もあります。
そういう日に無理やり座らせても、身につきません。
通い放題であれば、その日は来なくていい。5分だけ来て帰ってもいい。
そして乗った日に、一気に進められます。
時間制だと、何が起きるか
もう少し具体的に見ていきます。
休んだ分は、そのまま消える
多くの教室は、決まった時間の授業に対して料金が発生する形式です。
この形にも明確な良さがあります。区切りがあるので集中しやすく、生活のリズムにも組み込みやすい。
ただし、休んだ日の扱いが問題になります。
振替ができる教室もありますが、日程が合わなければ結局消えます。
そして体調不良や学校行事は、こちらの都合では動かせません。
「行かなきゃもったいない」が、逆効果になることがある
そして、ここが見落とされやすい部分です。
料金が発生している以上、保護者としては「行かせなきゃ」と思います。その気持ち自体は当然です。
ですが子どもの側から見ると、こうなります。
気が乗らない → でも行けと言われる → やらされている感が強くなる
「やらされている感」は、継続の最大の敵です。
この点については 子どもが勉強を始められない理由|やる気より「最初の5分」の設計 で詳しく書いています。
つまり、もったいないから行かせる、が、続かない理由をつくってしまうことがあります。
当教室も、最初は時間制でした
正直に書くと、当教室も最初は時間制でした。
他の教室と同じく、週1回1時間という形です。
そこから通い放題に切り替えたのは、「教室」というより「居場所」に近い形にしたかったからです。
決まった時間に授業を受ける場所ではなく、来たいときに来られる場所。
そして実際に運用してみて、回数を決めないほうが子どもは動きやすいという手応えがありました。
通い放題にすると、何が変わるか
5分で帰ってもいい
これがいちばん大きい変化だと思います。
「今日は5分だけやってみて、乗らなかったら帰る」が成立します。
時間に対して料金が発生していないので、5分で帰った日をもったいないと感じる必要がありません。
そして実際には、始めてしまうと続くことのほうが多いです。
乗ってきた子は、予定より長く残ります。
始めるハードルを下げることが、結果的に時間を伸ばします。
なお、この「入る」「帰る」は2Dメタバースの空間の中で行われます。
どんな場所なのかは2Dメタバースの教室とは?入室から学習開始までの流れで実際の画面をご覧いただけます。
学校がある時間帯にも来られる
当教室の開室時間は10時から20時です。
決まった休みはなく、年末年始などを除いて開いています。
つまり平日の昼間も開いています。
学校が終わってからでも、そうでない時間帯でも、来られるときに来られる。
時間割に生活を合わせる必要がありません。
乗った日に、一気に進められる
回数の上限がないので、調子が出た日はそのまま続けられます。
「今日はここまで」と時間で切られることがないので、作りかけのものを、その日のうちに完成させられます。
この差は、作品づくりを中心にした学びでは意外と大きく効きます。
【正直に】通い放題には弱点があります
良いことばかり書いてきましたが、明確な弱点があります。
ここを書かないのは不誠実だと思うので、正直にお伝えします。
来なくなるリスクは、確かにあります
回数が決まっていないということは、来ない自由もあるということです。
「いつでも来られる」は、裏を返せば「いつ来てもいい=今日じゃなくてもいい」になります。
そして今日でなくてもいい状態が続くと、そのまま足が遠のきます。
時間制であれば、曜日と時間が決まっていること自体が、通う仕組みとして機能します。
通い放題には、それがありません。
ここは通い放題の構造的な弱点です。
だから、「初月密着期間」を設けています
この弱点への対策として、当教室では入会後1か月を「初月密着期間」としています。
この期間にやることは2つです。
① 教室の仕組みと流れに慣れてもらう
どこに何があるか、質問はどうするか、教材はどう進めるか。
最初に迷う部分を、先生が一緒に確認します。
② 曜日と時間を決めて、週1回は必ず来てもらう
ここが重要な部分です。
通い放題ではありますが、最初の1か月だけは、時間制と同じように、曜日と時間を決めます。
そして週1回は必ず来てもらいます。
目的は、「通う習慣」をつけることです。
習慣ができてから、回数を開放する。そうすれば「もっと来たい」と思ったときに来られますし、来ない週があっても、また戻ってこられます。
この期間があるおかげで、まったく来なくなるという事態は、今のところ起きていません。
実際、どのくらいの頻度で来ているのか
改めて整理します。当教室の実態です。
| 実際のところ | |
|---|---|
| 開室時間 | 10時〜20時(年末年始などを除き、決まった休みなし) |
| 回数の上限 | なし |
| 1回あたりの時間制限 | なし |
| 予約 | 不要 |
| 最も多い頻度 | 2〜3日に1回程度 |
| 週1ペースの子 | います |
| 毎日来る子 | いません |
| 入会後1か月 | 曜日と時間を決めて、週1回は必ず来てもらう |
「通い放題だから毎日行かせなきゃ」という形にはなっていません。
そして週1ペースでも問題ありません。
むしろ、無理なく続くペースを見つけることのほうが大事だと考えています。
よくある質問
Q. 週1回しか行かないなら、時間制のほうが安いのでは?
料金は教室によって違うので、回数と月謝をセットで比べてみてください。
費用相場の考え方については プログラミング教室とは?何をするところなのか、学校との違いから解説 で整理しています。
ただし通い放題の場合、「週1回しか行かない月」と「調子が出て何度も行った月」で料金が変わりません。
波がある子ほど、この形式は合いやすくなります。
Q. 予約は必要ですか?
当教室では不要です。
開いている時間なら、入りたいときに入れます。
Q. どのくらいの時間いればいいですか?
決まりはありません。
目安として1時間くらいの子が多いですが、5分で帰っても、2時間いても問題ありません。
Q. 通い放題だと、先生の手が回らないのでは?
質問が集中したときは、順番待ちが発生します。そこは正直にお伝えしておきます。
ただし先生はいつも同じ場所にいるので、探し回ることはありません。
対応できるようになったら、こちらから声をかけます。
Q. まったく行かない月があったら、休会できますか?
制度は教室によって違うので、入会前に確認しておくことをおすすめします。
通い放題に限らず、休会や退会の条件は先に聞いておくと後で困りません。
Q. うちの子は、自分から行くタイプではないのですが
だからこそ最初の1か月に曜日と時間を決めます。
習慣がつく前に自由にしてしまうと、足が遠のきやすいためです。ここは経験上、必要な期間だと考えています。
まとめ
通い放題の価値は、「たくさん来られること」ではありません。
実際、当教室でも毎日来ている子はいません。
多くて2〜3日に1回、週1ペースの子もいます。
本当の価値は、乗らない日に来なくていいことです。
- 回数が決まっていると、休んだ分はそのまま消える
- だから「行かなきゃもったいない」が生まれる
- ですが気が乗らない日に座らせても、身につかない
- 通い放題なら、5分で帰ってもいいし、乗った日に一気に進められる
ただし弱点もあります。
回数が決まっていないぶん、来なくなるリスクは確かにあります。
だから当教室では、入会後1か月を「初月密着期間」として、曜日と時間を決めて週1回は必ず来てもらいます。
習慣ができてから、回数を開放する。この順番にしています。
通い放題は、たくさん通うための仕組みではありません。
無理なく続くペースを、その子自身が見つけるための仕組みです。
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- 入会後1か月は「先生密着期間」 — 曜日と時間を決めて、通う習慣からつくります
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